◆ 名前 : フォートレス
◆グループ: ヘッドマスター / サイバトロン
◆ 役割 : 総司令官
◆ 変形 : ロボット頭部
◆シリーズ: トランスフォーマー レジェンズ
◆ 発売日: 2016年9月24日
◆ 価格 : 25000円
ロボットモード
G1版のヘッドマスターに比べると
極小サイズに小型化された為、
紛失しない様に取り扱う事は
必須と言えるミニフィギュアだ。
超巨大ロボット・トイである
フォートレスマキシマスの
真の本体とも言えるフィギュアなので、
重要性は非常に高い。
ヘッドモード
先行して発売された海外版の
『TRANSFORMERS TITANS RETURN』では、
1987年の海外版アニメ『トランスフォーマー ザ・リバース』に
登場するセレブロスのアニメ設定を基にした顔だった。
日本の『トランスフォーマー レジェンズ』版では、
同じく1987年に放送された日本製アニメ作品
『トランスフォーマー ザ・ヘッドマスターズ』の
アニメ版フォートレスを再現した
新規のパーツに変更されている。
首と肩はボールジョイント接続の為、
動かす事が出来、股関節と膝も曲がるので、
最小限ながらもポーズ付けが可能。
ヘッドマスターフィギュアの状態でも
楽しめる事に加え、基地モードのTFトイと
連動させる遊びでは、ミニサイズの
ヘッドマスターフィギュアが主軸となる。
全高約3.5cmというミニフィギュアだが、
各部は細かく塗装されてており、特に顔は
目まで青く塗り分けている拘り振りが嬉しい。
海外版のタイタンマスターでは、
顔の塗料は1色、又は未塗装の物が大半だが、
日本版では2色の塗料を使用して塗り分けており、
優れた仕様の一つとなっている。
G1版フォートレスマキシマスに付属する
最小サイズのヘッドマスターフィギュアは、
『セレブロス』の名が与えられていた。
リメイク版のTFレジェンズ版では
小型ロボットの名称は『フォートレス』とされ、
中型ロボットと同じ名称となっている。
トランスフォーム!
ヘッドオン!!
ロボットモード
大型ロボットの頭部に変形するという
制約があるにも拘わらず、頭身が高く、
ボディや手足のバランスも良く纏められており、
TFレジェンズ版のフォートレスは
抜群のスタイルを実現している。
更に日本版ではアニメ設定に則した
新規造形の頭部によりアニメ版のイメージを
再現している事に加え、現代的なアレンジも
施されており、スタイリッシュさも兼ね備えた
非常に完成度の高いトイである為、
フォートレスの決定版と
言っても過言ではない出来映えを誇る。
リア
全体的なデザインはG1トイの
フォートレスと同様だが、
フォートレスマキシマスの頭部の角飾りが
背中の両側に設置されている所が
新しい要素となっている。
フォートレスマキシマスの四角い頭部に変形する為、
全身各所が角張ったデザインを多用している事や、
バックパックの様に配置された
フォートレスマキシマスの顔を覆うカバーパーツ等、
フォートレスらしさが存分に発揮されている造形だ。
フォートレスマキシマスの頭部に
変形する中型ロボットながらも、
可動箇所は豊富に設けられており、
他のTFレジェンズのトイと比べても
引けを取らないという完成度を誇る。
フォートレスマキシマス独自の
変形機構であるダブルヘッドオンシステムの
中型ロボットに当たるフォートレスだが、
妥協せずに全身可動を組み込んだ
設計は大いに評価出来る。
首は回転可能で、若干であれば
角度を付ける事が出来る。
肩と股関節には前後左右の
二重の可動軸が組み込まれ、
肘はボールジョイント、大腿部にはロール、
膝の可動軸に加え、つま先と踵パーツも
動くので接地する際に調節出来る。
『フォートレスはセイバートロン星生まれの
トランスフォーマーである。
ヘッドマスターズの中で彼だけが
元サイバトロン戦士であった。
しかし実戦には参加しないで、
兵器開発セクションに従事していたのである。
トランスフォーム機能の新発展をテーマに
研究していた科学者の一人だった。
現在では究極のトランステクターの
開発に成功した。』
TFレジェンズ版フォートレスマキシマスが
G1版と決定的に異なる所は、
ライト&サウンドギミックを搭載している事であろう。
フォートレスマキシマスへ合体した時のみならず、
中型ロボットのフォートレスの状態でも
ライト&サウンドギミックを発動出来る。
ギミックの機械はフォートレスの
ボディに内蔵されており、
胸部にスピーカーが配置されている為、
胸部パーツにはスリットが入れられている。
頭部の脇にある青いパーツがスイッチになっており、
ここを押すと音声が鳴り、
胸部右側のLEDライトも発光する。
音声の種類は豊富で、
アニメ『トランスフォーマー ザ・ヘッドマスターズ』の
主題歌のイントロや、アニメ劇中の
フォートレスの台詞をランダムに再生する。
台詞の種類は予想を超える数が
収録されている事に加え、
音声のボリュームも大きいので、
数々の面で驚かせてくれるトイである。
海外のタイタンズ リターン版フォートレスマキシマスとは異なり、
音声は全て新規で録り直しされている事も注目点の一つ。
日本版は当時の声優・沢木郁也氏を起用している事で、
フォートレスそのままの声により臨場感の再現度が高く、
アニメ『トランスフォーマー ザ・ヘッドマスターズ』を
視聴したファンにとっては、
非常に感慨深い音声ギミックとなった。
マスターソード
中型ロボット時のフォートレスが使用する
小型のマスターソードは、
フォートレスマキシマスへ巨大化する為のキーであり、
頭脳エネルギーと行動エネルギーが充満し、
それぞれのバランスを完全に一致させるという、
困難な精神統一を成功させた時のみ
マスターソードを引き抜く事が出来る。
マスターソードを引き抜く事でロックが解除され、
フォートレスマキシマスへの変形合体が可能となる。
小サイズのマスターソードは、
強大な力を有するフォートレスマキシマスを
自身が乱用しない為、
又は他者が悪用出来ない様にする為の
セーフティ装置なので、
武器の剣として扱う事は無い。
しかしTFレジェンズ・フォートレスマキシマスの
セットにはマスターソードしか付属品が無いので、
武器に見立てても問題無いだろう。
フォートレスはヘッドマスターズの
司令官という事が考慮され、
デラックスクラスの他のヘッドマスター達
よりも大柄に造られている。
身長が高くなった事により見映えする姿となり、
サイバトロン総司令官としての
威厳も感じられる事は嬉しい限りだ。
又、アニメ劇中で旧知の仲であった
チャーとの身長差も再現可能で、
背が低いG1版フォートレスでは
不可能であった遊びが
実現出来る事は感慨深い。
トランスフォーム!
大型ヘッドの額となる
フェイスカバーを上方に移動させると、
『ギゴガギゴ』というトランスフォーマーの
伝統的な変形音が鳴る。
ヘッドモード
巨大なサイズの頭部は非常に迫力があり、
G1フォートレスマキシマスを若干上回る大きさ。
アニメやコミックスのデザインを再現した事により、
角飾りが専用パーツで取り付けられている所が
G1版と大幅に異なる点である。
黒く見える目の部分はクリアレッドで成形されており、
ライト&サウンドギミックの発動で赤く発光する。
リア
頭部に変形するという特殊なロボットだが
変形の精度は高く、G1フォートレスマキシマスを
発展させている事に加え、音声&発光ギミックの
機械も内蔵しているのだから驚きだ。
又、メカニカルなモールドが施された前腕部分が
フォートレスマキシマスの後頭部に配置される事で、
情報量を増やす事に貢献している。
TFジェネレーションズのタイタンクラス・メトロプレックスの
リデコ版として開発が進められたフォートレスマキシマスだが、
頭部に変形するフォートレスは完全新規で造られている。
開発者によると、フォートレスマキシマスの本体であり、
頭部に「魂が入っている」事を示す為、
頭部ロボットのフォートレスに
ライト&サウンドギミックを全て搭載したと言う。
本来は戦艦マキシマスが変形したボディに
ヘッドオンし、巨大ロボットの頭部として
合体させる為のヘッドモードである。
しかしながら、ヘッドモードのみでも
下部の青いスイッチを押せば、
ライト&サウンドギミックを
発動させる事が出来る。
TFレジェンズ・フォートレスマキシマスの
ヘッドモードで唯一気になってしまう点は、
後頭部に位置したフォートレスの
腕部の拳を収納する事が出来ない為、
そのまま露出している所だ。
しかし拳が出た状態のヘッドモードは、
1987年のG1フォートレスマキシマスのトイCMで、
収納しなければならない拳をしまい忘れている
凡ミスを想起させ、往年のファンには
懐かしさすら感じさせてしまうのである。
日本のTFリーズに於ける三代目総司令官に
就任したフォートレスの指揮は、
それまでのコンボイ及び
ロディマスコンボイとは大幅に異なる。
常に最前線に立つコンボイや
ロディマスコンボイとは正反対で、
フォートレス自身は惑星アセニアのサイバトロン基地や
戦艦マキシマスから指令を発し、
現場の戦闘はヘッドマスターズを始めとする
部下に任せている事が多い。
「総司令官」という役職としては正当な姿とも考えられるが、
フォートレスは直接的な戦闘には殆んど参加しないので、
どちらかと言えば地味なイメージのリーダーだった。
温厚な性格で平和主義者のフォートレス故に、
アクティブさやアグレッシブな印象は希薄な司令官という、
トランスフォーマーの歴代司令官の中でも
珍しい存在である。
反面、フォートレスマキシマスに
巨大化した際は無敵の強さを発揮する。
フォートレスはサイバトロン全軍の
総司令官だが、軍隊の指揮官と言うよりは、
サイバトロン、或いはトランスフォーマーの
代表という側面が強いリーダーだ。
元々、400万年前に戦火を逃れて
セイバートロン星を脱出した
一般市民のリーダーであったフォートレスは、
マスター星に辿り付いた後も仲間を導き、
苛酷な環境のマスター星をトランスフォーマー達が
住める星に開拓した指導者であった。
市民のリーダーでもあるフォートレスは
政治的手腕に優れており、各惑星に赴いた際も、
発生した問題は話し合いで解決する事を優先する。
武力行使は最後の手段という
姿勢を貫くフォートレスの指揮は、
即時に戦闘を開始し、惑星を破壊する事もある
ロディマスコンボイとは対極と言える。
フォートレスの場合、
軍人ではなく政治家としての能力が高く、
戦闘に巻き込まれる一般人も考慮した
大局的な視野を備えた司令官と言えよう。
日本独自展開となった1987年の
『トランスフォーマー ザ・ヘッドマスターズ』では、
フォートレスマキシマスはサイバトロン全軍の
総司令官というキャラクターとなったが、
通常時の姿であるフォートレスの方が活躍の場が多く
「総司令官」のイメージが強かった為、
中型ロボット形態のフォートレスは非常に重要であった。
TFレジェンズ版では日本のアニメ設定に合わせて
海外版とは異なる頭部を新規に造形した事で、
『総司令官フォートレス』を完全再現し、
更にオリジナル声優を起用した台詞も収録する等、
TFファンの誰もが納得のフォートレスを完成させている。
フォートレスマキシマスのみならず、
頭部ロボットであるフォートレスも傑作と呼べるトイに
造り上げている事は、大いに称賛出来るだろう。
◆参考にならない比較◆
⇒ オマケ
⇒ LG-21 ヘッドマスター ハードヘッド `
⇒ LG-32 ヘッドマスター クロームドーム `
⇒ LG-33 ヘッドマスター ハイブロウ `
⇒ LG-39 ヘッドマスター ブレインストーム
⇒ SCF ACT-3 クロームドーム `
トランスフォーマー レジェンズ
LG-31 フォートレスマキシマス